こんにちは、スタッフMです。(・ω・)ノ
妊娠中や産後にはさまざまな体の変化が起こります。
今回はその中から恥骨痛についてのお話です。
恥骨痛とは?
恥骨は骨盤を構成する骨で、アンダーヘアのあたりに左右にひとつずつ対をなすようにあります。
この左右の恥骨を軟骨と靭帯でつないでいる部分のことを恥骨結合といいます。
姿勢の変化など何らかの理由で骨盤がゆるみ、恥骨の間の距離が広がると、つなぎ目にある恥骨結合が必要以上に引っ張られてしまうため、痛みにつながりやすくなります。
さらに靭帯が引っ張られて耐えられなくなり、恥骨結合の距離が10mm以上になると恥骨結合離開や骨盤輪不安定症と診断されます。
起こりやすい特徴は?
- 妊娠後期や分娩時、産後2ヶ月以内の方
妊娠すると出産する準備として、筋肉や靭帯をゆるませるホルモン「リラキシン※」が分泌されます。すると仙腸関節や恥骨結合といった骨盤のつなぎ目の部分がゆるむので、赤ちゃんの通り道(産道)は広く通りやすくなります。
しかし、最近は筋力の低下などにより、妊娠前から靭帯や筋肉がゆるみすぎている人が増えています。
そこにリラキシンが働くと骨盤が広がりすぎてしまうので、仙腸関節や恥骨結合が引っ張られ、痛みが出やすくなるのです。特に骨盤全体がゆるみ、筋肉への負担が大きくなるこの時期は恥骨痛が起こりやすくなります。
※リラキシン…黄体および子宮脱落膜から分泌されるポリペプチドホルモン - シニア世代
原因はさまざまですが、そのひとつに加齢による筋力の低下が挙げられます。
骨盤を支えている筋肉や靭帯が大きくゆるみ、不安定な状態になります。
おすすめのケア
恥骨痛は骨盤にゆるみがあることで起こりやすくなります。
まずは、ベルトで骨盤を支えて広がりすぎないようにしましょう。
◆ダブル巻き
恥骨だけでなく、お尻側のゆるみが気になる方におすすめです。
2種類のベルトを使って恥骨とお尻側のゆるみを両方向から寄せるので体の安定感がアップします。
◆トコちゃんベルトⅠ
骨盤の後ろから前に支え、恥骨のゆるみを寄せるベルトです。
2重の面ファスナーが恥骨結合をしっかり支えます。
痛みがある方は医師に相談のもと、無理のない範囲でケアしてくださいね。
それでは。(・ω・)ノシ
以下の論文で恥骨結合離開に対するトコちゃんベルトの有用性が発表されました。
合阪幸三, 土居美佐, 秋山純子, 他(2003). 妊産婦の腰痛, 恥骨部痛に対する腰腹部固定帯(トコちゃんベルト) が有用であった1症例. ‐ 産婦人科の実際,52(2),261-263.
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