顔や頭にけがをする子ども…その原因は?

さて今回は、顔や頭にけがをする子どもが増えているという話題についてです。
10月25日(金)のNHK番組、おはよう日本で「増加中!頭にけがする子供たち」という特集がありました。
特集の全容はこちらから☆
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/10/1025.html

最近、転んだときに手が出せなかったり体を支えられなかったりして、頭や顔にけがをする幼児が増えているそうです。中には、鼻の骨を折るなどの重症なケースもあるとか…。

番組の中で、早稲田大学スポーツ科学学術院 鳥居俊准教授は、体を支える力が落ちた理由について、赤ちゃんの時の“はいはい”の経験が少なくなっていることに関係しているのではないかとおっしゃっていました。

けがを回避する対策として、保育園などでマットを敷き、“はいはい”をさせることやわざと転んで手をつく練習などが紹介されていました。この対策を開始した2~4歳のほとんどが、前に倒れた時に手が出るようになったそうです。

青葉では、2012年の日本助産学会学術集会で小児科医の加藤靜恵先生に、乳幼児の発達や新生児のケアについて発表していただきました。
発表の全文はこちらから☆
https://info.tocochan.jp/med/gakkai/nj26_luncheon/page03.php

加藤先生はこの中で、“はいはい”の前の段階に現れる、“パラシュート反射”などの姿勢反射と運動発達の関係をお話しされました。

頭に重心のある赤ちゃんは、転んで頭や顔にけがをしないように、「自分の体が地面に近付いたら腕を前に出して手をつく」という反応(パラシュート反射)を示します。
私たちが転ぶ時に手をつこうとするのは、パラシュート反射の応用です。
前出の番組では“はいはい”の重要性について取り上げていましたが、幼児期の子どもが転んだ時に手をつけないのは、 赤ちゃんの時にパラシュート反射が出ていなかった可能性も考えられるのではないでしょうか。

DVD「姿勢のきれいな赤ちゃんに育てよう」(■最近の子どもたちは…)
の中で、パラシュート反射の様子を紹介しています。
お持ちの方は一度ご覧ください。


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